何歳になっても第一線で活躍するには?

53歳の今もなお、プロの第一線で活躍する日本サッカー界の宝、キングカズ

2020年の今シーズン、13年ぶりにJ2からJ1へと昇格を果たした日本プロサッカーチームの横浜FC。昇格したそのチームでは、日本サッカー界のキング=王様といわれ、カズの相性で親しまれる三浦知良選手がプレーしています。今シーズンが開幕したばかりのJリーグ。本日2月26日に、カズ選手は53歳の誕生日を迎えます。試合に出場すれば、Jリーグ史上初、53歳での出場が果たされます。サッカー選手の寿命は長くて35歳といわれ、それ以前に引退する選手が多い中、未だプロの第一線で活躍するカズ選手は、今や生きる伝説と化し、世界中の現役選手からも尊敬されています。

高校一年生の時に中退し単身ブラジルへ亘り、プロ選手としてのキャリアをスタートさせたカズ選手。口癖は「グラウンドの上で死にたい」。とにかくサッカーが大好きで、試合に出場し、ゴールをきめるために、ありとあらゆる努力を惜しみません。これまで様々なチームで数多くの日本代表選手を指導し、2017年シーズン横浜FCのの監督としていつもそばでカズ選手を見守っていた中田仁司(ひとし)さんは、カズ選手の最大の長所は「聞く耳」と答えています。監督、コーチ、スタッフ、若手選手にまで、自分から会話を求める。自分の子どもと同年齢の新人選手にさえ、自身の今の動き方がどうだったかを問います。議論もすれば、新しい意見を聞き、消化して自らの進化につなげる。会話からあらゆることを吸収し、自分のプラス要素とする姿。「大スターにそんなことをされたら、みんなカズについて行きますよ」と中田監督。聞く耳は周りの人々の求心力にもつながっています。

毎朝午前6時半には起床し、誰よりも先にクラブハウスに到着。一番にグラウンドの上に立ち、練習終了後もなおストレッチやマッサージなど、最後まで自分の体と向き合います。これは日本代表のエースとして活躍した20代の頃から変わらないそうです。以前横浜FCの会長をされ、同じく日本の伝説的プレーヤーだった奥寺康彦さんはこう語ります、「他の若い選手が『カズさんだから出来るんだよね』って考えを持ってしまったら、もうおしまい」。同じことはできなくても、身近な“参考書”を見聞きする必要があるといいます。最近まで、練習開始15分前まで携帯電話のスマホと向き合っていた選手たちが、カズの背中を見て改心したそうです。

そんな日本の大スターのカズ選手、実はサッカー選手の夢でもあるワールドカップに出場したことがありません。自身の絶頂期であった1994年アメリカワールドカップへむけたアジア最終予選では、最終戦でイラクに引き分けられ、ほぼ手中にしていた本大会出場を逃すという、俗に言う「ドーハの悲劇」と言われる挫折を経験。1998年のフランスワールドカップ出場をかけたアジア予選では、見事ニッポンは初めてのワールドカップ出場を果たしたものの、予選で不調だったカズ選手は、本大会直前のメンバー選考から漏れてしまいました。それでも、当時日本代表の監督をしていた岡田武史監督を責めることもありませんでした。

苦楽を長きに亘って味わい、53歳になる今も尚、激しいサッカーというスポーツの世界でプロの第一線で活躍し、さらには周りの人々からも慕われる人柄をもつ三浦選手。一体私たちとはどこがどのように違うのでしょうか。。。

私たちの注意すべき四点

当宗の開祖・日扇聖人は、仏道修行を志すものは「一生の改良なり」と、仰せです。サッカーの世界も1つの道であれば、仏道もまた1つの道です。道を究める、成長を志すのであれば、どんな世界であれ新旧をえらばず、常に改良を心掛けなくてはなりません。この改良を阻むものが「已(おの)れをよし」と思ふ心です。自分は常に正しいことをやっている……そう思った時点で、人として、また仏道修行者としての成長は止まってしまい、下降線を下り始めます。

日扇聖人は次のような御教歌(みおしえ歌)をお示しです。

改良のときの信者の用心は
因循頑固懈怠不養生

因循(いんじゅん)・頑固(がんこ)・懈怠(けたい)・不養生(ふようじょう)」、凡夫が陥りやすいこの4つの問題を、何度言っても改めない者を日扇聖人は「あほ」なご信者、つまり功徳を積み損ね、反対に罪障を積み重ねるもったいないご信者だと仰っています。

因循(いんじゅん)」とは、教務さん(僧侶)や先輩のご信者になにかご信心上の注意を受けたりすれば、いつまでもらちのあかない言い訳を並べてしまうこと。言い訳で逃げて逃げて、ぐるぐると同じ所を周り続け、現状から抜け出せない、あるいは抜け出そうとしないイメージです。

三浦カズ選手は、長きに亘るサッカー人生においてどれだけ苦渋をなめようとも、すべて自らの責任とし、それをバネに自らの成長へと繋げました。言い訳を重ねても自分のためにはならない…まさに因果の道理をわきまえた素晴らしい生き方です。

頑固(がんこ)」とは、他人の意見を聞こうとせず、かたくなに自分の考えや態度を守るさまのことです。これでは自分の考えを一番と決めつけ、つまらないプライドを守ろうとしているだけで、損はしても何も得することはありません。

カズ選手は、老若男女問わず、常に周りの人たちに耳を傾け、会話をし、アドバイスを求め、自分がどこをどう改良すべきかを尋ねる、そんな姿をつねに保ち続けています。ベテランだからといっておごり高ぶることもなく、柔軟な姿勢で、時代と共にサッカー界全体のプレースタイルが変わろうとも、それに順応する努力を怠らず、第一線を走り続けます。

懈怠(けたい)」とは、なまけ怠ること。「精進」という言葉とは反対の意味。

息子と同じ年くらいの選手と対等に戦うために、三浦カズ選手は毎朝早起きし、誰よりも早く練習場に姿を見せ、今猶技術向上のための努力を惜しみません。チームのキャンプインの前には、毎年グアムへ行って自らトレーニングキャンプを実施し、厳しい練習を自らに課します。

不養生(ふようじょう)」は、健康に十分気を配らず、自らの過ちによって病気やケガにおかされてしまうことです。

カズ選手は、練習後もその身体のケアに人一倍時間を費やします。ストレッチ、マッサージ、氷水のお風呂など、選手を続けるために、試合に出ればゴールを決めるために、良いコンディションづくりのために常に気を使います。食事の内容も若い頃から気をつけ、今も尚、激しいサッカーの世界で戦う身体を維持しています。

人のアドバイスに対し常に自分から耳を傾け、言い訳もせず努力を重ね、人一倍トレーニングに時間を費やし、年齢と共に衰える自らの肉体をいたわる……全てはサッカー選手として成長し、結果を出し続けるため。そんな何歳になっても一生懸命ひたむきなカズ選手の姿に、ファンは魅力を感じ、また本人も充実したサッカー人生を送ることができるのです。

いつまでも若々しく元気で信心修行をさせていただける…信者としても成長し続け、また、家族やお寺の若いご信者から篤く慕われ、後をついてくるご信者が数多くいる…何歳になっても現役のご信者、第一線で活躍する信者であるためには、因循・頑固・懈怠・不養生、この四つの過ちがないか、つねに自分の心を見つめ、走り続けなさいと、開導聖人は本日の御教歌を通じて、お教えくださっているのですね。

改良のときの信者の用心は
因循頑固懈怠不養生

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