寒修行

日蓮聖人は、法華経の教えを末法という今の時代にお弘めになるにあたり、その法華経に記された「法華経を弘める者は必ず迫害に遭う」予言の通り、様々な法難に遭われました。その中でも最大の法難は極寒の地、佐渡への流罪でした。生きては帰れぬとの想いから、寒風吹き込むあばら家のなかで日蓮聖人は『観心本尊抄』『開目抄』『如説修行抄』をはじめ、いくつもの重要なお書きものをご執筆され、後世に正しい仏法をお残しになられる準備をされます。そんな死を目の前にした生活を送られる日蓮聖人に対し、現地佐渡において教化されたご信者たちが食べものを御供養していました。その御供養によって日蓮聖人は命をつながれたのでした。

日蓮聖人のそんなご苦労をお偲びし、毎年1月6日から2月5日までの1ヵ月間、年で一番寒いこの時期にご信者はみな朝参詣に励みます。これを「寒修行(かんしゅぎょう)」または「寒参詣」といいます。一年の最初の、寒さの厳しい時期に朝参詣に励むことによって、己の信心を磨き、その功徳によってその一年の諸々の祈願を成就していただくのです。

寒修行中、多くのお寺ではご信者が当番制で参詣者一同に対し朝ご飯の御供養を振る舞います。これも佐渡の流罪中、日蓮聖人に対し現地のご信者がいつも御供養をされていたことに由来します。

寒修行中、全国寺院では同じテーマに則った御法門が説かれ、全国の信徒一同で同じことを学び、互いに励まし合って、信者として自らを成長させる期間でもあるのです。

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